大腸カメラ
大腸カメラとは
専用の下剤を用いて大腸をきれいにした後、肛門よりファイバースコープを挿入して直腸から盲腸までの全大腸(+小腸の一部)を観察する検査です。
大腸の検査は他にも、便潜血検査やバリウムを注入して行う注腸検査などがありますが、大腸カメラでは大腸の中を直接観察できるため、
- 見逃しや過剰診断が少ない
- 小さな病変の検出能に優れる
- 検査と同時に処置が行える
といったアドバンテージがあります。
腫瘍や炎症などの病変があれば、そこから直接組織を採取して病理検査を行います。
細菌等の感染が疑われれば、腸液を採取して培養検査することも可能です。
ポリープがあった場合、小さい病変であれば、そのまま日帰りで切除することも可能です。
診断と治療が可能な大変有用な検査です。
苦痛の軽減のために
内視鏡システム
当院で採用している内視鏡システムは、術者の操作性向上を目指した最先端の機能を数多く搭載しており、「安全」で「楽な」検査に加え、「検査時間の短縮」にも寄与します。
屈曲している部分が多い大腸にスムーズな挿入ができるよう、ファイバーが大腸の壁に沿って自然に曲がる機能(受動湾曲機能)を搭載しています。
また、ファイバーの硬さを変えられる機能(硬度可変機能)を有しており、硬さを適切に調節していくことで、腸に負担をかけない検査が可能です。
炭酸ガス送気装置
検査の際には、空気を入れて腸をふくらませる必要がありますが、当院では空気の200倍ほど早く吸収される「炭酸ガス」を用いています。
検査時の腸の張りを抑えることに加え、検査や治療に伴う合併症を減らすというデータもあり、「安全」で「楽な検査」を心がけております。
薬剤の使用
鎮静剤(眠くなる薬)および鎮痛剤(痛み止め)を用いて不安や緊張を軽減し、リラックスした状態で検査を受けていただいております。完全に眠ってしまうわけではありませんので、リアルタイムに検査中の画像を見ていただいたり、異常があればその場で治療の相談をさせていただくことも可能です。
検査は全て専門医が行います
当院では、経験豊富な内視鏡専門医が検査を担当いたします。
当院の大腸カメラの件数は年間1400-1600件、大腸ポリープの発見率(ADR)は40%以上です(米国では25%以上が推奨されています)。ポリープを見逃さないよう丁寧な観察を心がけています。
最高の技術と知識で、「安全」かつ「安心」、「つらくない」、「精度の高い」検査を提供できるよう、日々研鑽を重ねております。
最新の内視鏡システム
当院では、オリンパス社製の内視鏡システムを導入しております。
ハイビジョン対応CCDを搭載し、高精細な画像で精度の高い検査を提供しています。
特殊光による画像強調観察(NBI)や拡大観察も可能で、通常の観察では発見しにくい早期がんや微細な変化を見逃しません。
清潔な検査と感染対策
高水準滅菌が可能なオリンパス社純正の内視鏡洗浄機
患者様により安全で安心な内視鏡検査を受けていただくためには、内視鏡の確実な洗浄と高水準滅菌処理が必要です。当院では、ハイレベルな洗浄とスピーディーな高水準滅菌が可能なオリンパス社製の自動洗浄消毒装置を導入しております。ガイドラインに従い、1検査ごとに徹底したスコープの洗浄消毒を行っておりますので、安心して検査を受けていただけます。
ディスポーザブル処置具
ポリープ切除などの際に使用する器具は使い捨てのもの(ディスポーザブル)を使用しております。患者様お一人お一人の処置ごとに新しい器具を使いますので、使用回数に伴う劣化もなく、常に清潔で精度の高い処置が可能となっています。当院では、検査の際に使用する処置具の一つ一つについても徹底した感染対策を心がけておりますので、安心して検査を受けていただけます。
清潔な検査着を準備
大腸カメラの際は、お召し物が汚れないよう検査着に着替えていただいております。
検査で使用するガウンやスリッパ、検査用パンツは全て、使い捨てで清潔なものをご用意しております。
院内で前処置が可能
大腸カメラの前には下剤による前処置が必要です。前処置は基本的に自宅で可能ですが、不安のある方や遠方の方などは、院内にて対応しております。
スタッフがサポートいたしますので、下剤の服用が心配な方も安心して検査を受けていただけます。
大腸カメラを受けた方がよい方
- 便潜血陽性の判定を受けた
- 便通異常(便秘、下痢)がある
- 便が細い
- 腹痛がある
- 腹部膨満感がある
- 親族に大腸がんの人がいる
- 大腸内視鏡を受けたことがこれまで一度もない(40歳以上の方)
- 体重減少が急激にみられている
など
大腸カメラで発見することが可能な主な病気
- 大腸がん
- 大腸ポリープ
- 大腸憩室
- 炎症性腸疾患
- 虚血性腸炎
- 大腸粘膜下腫瘍
- 感染性腸炎 など
大腸カメラを受ける際の大まかな流れ
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診察・予約
大腸カメラを希望される場合、当院を受診していただき、診察を受けてください。
- 問診および診察
- 検査の説明
- 食事や下剤の説明
- 日時の予約
- 採血
等を行います。
- 使用中のお薬があれば、お薬手帳をご持参ください。
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検査前日
前日は検査食を食べていただいております。
前日の夕食は21時までに終えてください。
その後検査まで絶食となりますが、水分(水やお茶)の制限はありません。
就寝前に下剤を服用していただきます。 -
検査当日
検査当日は朝から絶食となります。水分(水やお茶)の制限はありません。
検査の4時間前から下剤(腸内洗浄液)を飲んでいただきます。
お通じが透明になり、腸の中がきれいになったら検査を行うことができます。
指示された時間にクリニックへお越しください。- 常用薬のある方は、指示がない限りいつもどおり内服してください。
- 鎮静剤を使用しますので、ご自身で運転してのご来院はご遠慮ください(車、バイク、自転車)。
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検査
検査着に着替えて、点滴を行います。
検査台へ移動していただきましたら、鎮静剤と鎮静剤を投与して検査となります。
検査中はウトウトしますが、完全に眠るわけではありません。
検査の所要時間は、観察のみで15-20分、ポリープ切除などの処置を行う場合20-30分程度です。 -
検査後
検査が終了しましたら、リカバリーベッドへ移動します。
意識がはっきりするまで30分程度、点滴しながら休んでいただきます。 -
説明
十分に休んでいただきましたら、着替えていただきます。
医師より検査結果を説明させていただきます。 -
帰宅
受付と会計を済ませたら帰宅となります。
ポリープの切除を行った場合、食事や運動の制限がありますのでご注意ください。