肛門科について
肛門科とは
ヒトの消化管は全長約9mあるとされ、その最後部に位置するのが肛門です。
解剖学的にはわずか3-5cmの管腔臓器ですが、非常に複雑な生理機能を備えており、感覚的にも極めて敏感な部位です。
そして何より、排便という日常的な生理現象に直接関わる重要な器官でもあります。
肛門(やその周り)に何らかの異常をきたした患者様を対象にした診療科が肛門科ですが、扱う病気や症状は多岐に渡ります。
主に扱う疾患としては、痔核(いぼ痔)や裂肛(切れ痔)、痔ろうをはじめとする肛門疾患の他、下痢や便秘と言った排便障害(お通じの悩み)、肛門周囲の皮膚炎や掻痒症(かゆみ)、感染症、腫瘍、直腸脱、便失禁など多彩です。
肛門の痛みや出血、腫れ、かゆみ、お通じの悩み等があれば、お気軽にご相談ください。
なお当院は消化器内科も扱っておりますので、相談の内容によってはそちらでの対応となることもあります。
症状を悪化させないためにも早めのご受診を
お尻やその周辺は、非常にデリケートな部分でもあります。何らかの症状があったとしても、恥ずかしさから受診を躊躇してしまう方も多いでしょう。しかし、適切な対応が遅れることで、病状を悪化させてしまうことも少なくありません。
ちなみに痔核についていいますと、実に日本人の3人に1人が持っている病気と言われています。肛門疾患は「ありふれた病気」であり、悩んでいる方は決してめずらしくありません。おしりや排便に悩みがある、気になる症状がある場合、お早めに肛門科を受診されるようにしてください。